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天国への翼 ⅱ

絵本を読んでる間に僕は泣いていた
読み終わってから泣いている事に気がついたんだ
「あれ…?」
どうして僕は泣いているのかわからなかった
絵本を読んだだけなのに
どこも痛くないのに
絵本で泣くなんて…ショックで泣きそうだよ
「この絵本は…」
僕に大きな衝動を与えてくれた気がした

タイトル:天国への翼

あるとき一人の男の子がいました

男の子はもう長くは生きていられなくて

その子のお母さんとお父さんはいつも泣いていました

あるときついに男の子はいなくなっちゃって

お母さんがないているとその夜夢のなかにその男のこがでてきてこういいました

「お母さん、今までありがとう。ないちゃダメだよ?僕ね、この羽をもらったんだ
 “てんごく”ってところの行けるんだって。泣かないでね。泣いたら僕までかなしくなっちゃうよ
 お母さん。僕は“てんごく”でずっとまってるよ。また会えるんだから。そんな顔しないで」

お母さんはその夢を見てから一度大声をだして泣いて

それからは泣くことはありませんでした

数年後、そのお母さんもいなくなっちゃったけど
 
きっと“てんごく”の男の子と会えたでしょう

    おわり

「天国への翼かぁ…」
僕も死んだら…もらえるのかな?翼…
「翼!」
「あ、お母さん!!?」
「あ、あのね。さっきの絵本あるでしょう?あれ、翼にはちょっとあわないわよね」
「え…でも」
「翼も10歳なのに絵本なんていやでしょう?」
「…」
言い返せなかった。嘘ではないから
「返してくるわね」
僕はもうあの絵本を…見ることはできないの?
はじめてあんな絵本を見た
とても絵がきれいで目を奪われてしまった
もう…見れないんだ
それから僕は頭の中はあの絵本でいっぱいになっていた
それほど印象が強かったんだろう
そしてそれから数日たって
僕の頭には髪の毛がなかった
薬のふくさようらしい
こんなんじゃもう友達にも会えない
僕はそう思うととても悲しくなった
そしてまた絵本を思い出して…泣いた
ある日、テレビをみたら子供向けのテレビをやっていた
あの絵本と似ている内容だから見てみた
「人はダレでも死んだら天使になれるのよ」
ドラマ風に子供に親が言い聞かせているシーン
「天使…?」
「天使になったら鳥さんになれるの」
鳥に変身ができるらしい
「鳥さんになったら、身近な人を見守ってあげるのよ」
「見守る…」
催眠術にでもかかったかのように僕の口は聞いたことをつぶやき、繰り返していた
人は天使になり鳥になって人を見守る
僕も―?
その夜、呼吸が苦しくなった
息ができなくなりそうだった
急いでナースコールを鳴らした
たまたま間に合ったけど、改めて僕は死と隣り合わせになっていることに気がついた
あんまり身近すぎて、怖くなかった
「翼、大丈夫!!?」
お母さんが来た
でも、僕はお母さんの顔を見てから急にまた涙がでてきてしまった
「つ、翼。どうしたの?どこか痛いの?」
「ふぇ…ひっく…」
きっとそのときの僕の顔はみっともなかったと思う
でもそんなこと関係なかった
大声でなくと他の人に迷惑だから、声を押し殺して泣いた

              続く
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無題

いつのまにかこんな物語をつくっていたのか…
はやく更新しなさい

メガルド* * 2007/10/08(Mon)18:39:55 [edit]

無題

更新~?
第二話でめっちゃ長文にしたからしばらくはいいや

管理人* * 2007/10/09(Tue)11:09:27 [edit]

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